私の「はたらく」

私の「はたらく」

私のはたらく

思いがけずたどり着いた二刀流の勤務 40代・事務/洗車業務  

 

ジョブネット卒業生の就労体験をお伺いする、私の「はたらく」。今回は、2023年5月にウエインズトヨタ神奈川株式会社に就労され、勤務時間を延ばしながらご活躍を続けているKさんにお話を伺いました。

 

 

 

半ば無理をしながら続けていた前職

 

 

――まずはジョブネット利用前の状況を教えてください

 

以前は教員や福祉事業所の職員として働いていましたが、生徒や利用者とのコミュニケーションですれ違うことが多く苦労しました。半ば無理をして続けていたのですが、精神的に余裕がなくなり発病につながりました。症状としては、頭が活性化し不眠や過活動になり、結果として疲労につながるというのがあります。

 

その後は通院・服薬をしながらB型事業所に通って農業に触れたり、精神障害者のフットサルチームに参加したりと、徐々に活動を広げていきました。回復を実感したため就労を目指していきたいと思い、就労移行の利用を考えるようになりました。

 

――ジョブネットを利用することになったきっかけを教えてください

 

以前からフットサルチームのつながりでさいとうクリニックのことは知っていたため、系列のジョブネット横浜に興味を持ち見学・体験を行いました。手先を動かすことが好きなので、作業系の訓練がある点で入りやすさを感じたのと、以前の通所先に近いアットホームな雰囲気を感じ、利用しようと思いました。

 

 

 

不調になりかけた時の切り替えがうまくなった

 

 

――次に、ジョブネット利用中のお話を聞かせてください。ジョブネットを利用中はどのようなことを意識していましたか?

 

無理なく始められる日数として、職員と相談してまずは週2.5日から利用を開始しました。過活動から不調にならないよう、「枠組みを設定し枠の中で最大限活動する、余裕が出てきたら枠組みを広げる」ということを繰り返し、徐々に訓練の幅を広げていきました。

 

特に意識したこととしては、受け身にならないよう様々な訓練にすすんで主体的に取り組むこと、またコミュニケーションの訓練もかねて積極的に職員に相談を行うこと。この辺りを意識していました。

 

――どのような訓練を行いましたか?

 

作業訓練以外だと、PCの訓練としてWordやExcelの練習を行いました。最初は基礎的なスキルのおさらいのようなことを行っていたのですが、講師に相談してより実践的な書類作成などの課題を一緒に考えてもらいました。

 

また、セルフケアに関するプログラムも職員に相談して訓練に取り入れてもらいました。毎日の好調・不調のサインの記録、毎月の職員との振り返りを通じて、自分の状態への理解を深め、体調を上向かせるリカバリーを増やすことを意識しました。

 

――リカバリーとは、具体的にどのようなものがありますか?

 

例えば、1週間で過活動に関するサインが目立つようなら休日は自宅でゆっくり過ごすようにしています。また、以前から旅行のパンフレットを見るのが好きなので、休憩時間に眺めリフレッシュする等、現在も実践しているものが多くあります。体調の波はどうしてもありますが、不調になりかけた時の切り替えがうまくなったと思います。

 

――職場体験実習にも参加されていましたね?

 

利用半年後から複数回実習に行きました。いずれも事務の実習で、スキル的には十分対応できたのですが、1日オフィスにいることでの緊張感・疲労感が思っていたより強く…ジョブネットの外部清掃訓練に1日3回行くくらいの疲労度でした。参考になりました。

 

――就職活動について教えてください

 

これまでの経験やスキルを活かせると思い、最初は事務を中心に求人を探していました。ですが書類選考や面接で苦戦しました。

 

――どういった点で苦戦しましたか?

 

面接では想定される質問に対して事前に回答を用意していたのですが、途中で詰まってうまく言葉が出てこないことがありました。また、同じ時期に就職活動をしているメンバーが次々と就労が決まっていったので、刺激になった反面少し落ち込むこともありました。

 

――ウエインズトヨタ神奈川にはどのように採用になったのですか?

 

そのような状況だったので、事務以外の作業系の求人も視野に入れていこうと思いました。
合同面接会に参加した際に初めて応募した事務以外の求人がウエインズトヨタ神奈川でした。業務内容が洗車だったのでジョブネットでの訓練(洗車実習)が活かせると思ったこと、以前に受けた企業に比べて面接担当者の年齢が近く感じたことから、普段より委縮せず話せたように思います。

 

 

 

 

部署に貢献できている実感

 

 

――それでは、就労後のお話に移りたいと思います。まず勤務形態について、週に事務3日・洗車2日といったあまり例のない働き方をされていますが、現在の勤務形態になった経緯を教えて下さい

 

当初、求人票のうえでは洗車での募集だったのですが、1次面接通過のご連絡の際に「事務の仕事に興味はありますか?」とお声掛けいただきました。履歴書の職歴を見て打診して下さったそうです。

 

ご相談をしていく中で、もともと事務を志望していたという私の希望や、洗車業務は土日に人手が欲しいといった会社側のお話もあり、最終的には平日3日は事務・土日2日は洗車という現在の働き方に調整していただきました。頭の疲労・身体の疲労が日ごとに分散されるので、私にとっていいサイクルで働けていると思います。

 

――担当されている業務について教えて下さい

 

採用に関わる部署でPCでの入力・書類作成や、押印等の軽作業を行っています。

 

印象的な業務として実習修了書の作成があります。私の部署では、支援学校向けに洗車実習の調整を行っているのですが、実習終了時に生徒の方にお渡しする実習修了書の作成を任せていただきました。

 

入社式も印象に残っています。オブザーバーとして支援学校卒の方々に接する機会があり、自分と近い境遇の方々に関われた嬉しさや部署に貢献できている実感もあり、やりがいのある業務でした。

 

――職場から配慮をいただいている点を教えてください

 

入社以降、勤務時間を状況に応じて調整いただいています。当初は6時間15分の勤務でしたが、徐々に時間を延ばし、現在では7時間10分の勤務となっています。

 

また入社時にした配慮相談として、過活動を防ぐための1時間に1度の小休憩があり、現在も継続しています。その後も、空き会議室を必要に応じて業務や休憩に使わせていただくなど、適宜ご配慮をいただいています。

 

――定着支援はどのように利用していますか?

 

月ごとの状況を振り返って対処・配慮をまとめ、上司と共有しています。つまづきそうな兆候があれば支援員さんが事前にキャッチし、客観的に伝えてくれることもあるので、就労を続けやすい環境につながっていると思います。

 

――今後の目標について教えてください

 

まだ具体的なイメージではないのですが、可能ならキャリアアップしていきたいと感じています。キャリアアップした際に困らないように成長していきたいと思っています。

 

 

 

――最後に、これからジョブネットを利用をする方に向けて一言お願いします

 

ジョブネットを利用することになったら仲間をたくさんつくることをお勧めします。ジョブネットでは複数人で協力して行う訓練も多かったため、自分が周囲をフォローしたり、逆に自分が助けてもらったりすることもありました。一緒に訓練をしたことや休み時間に雑談したことを時々思い出し、今も励みになっています。

 

採用企業の社員様からのコメント

Kさんには採用に関するバックオフィス業務のサポート、店舗での洗車作業とまさに二刀流として、部門をまたいで活躍いただいております。

 

ウエインズトヨタ神奈川では⾧く安定して就労いただくために、分け隔てなくコミュニケーションを取りやすく、風通しの良い職場環境つくりを心がけています。

 

(ウエインズトヨタ神奈川株式会社 人づくり推進部 人財採用室
キャリア採用グループのご担当者様よりコメントをいただきました。ありがとうございました。)

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